ブラック企業正社員が奨学金を返せず自己破産した話

当時23歳。航空業界某下請ハンドリング会社事務職。正社員でも奨学金返済ができず自己破産した経緯を語ります。

面接前に分かるブラック企業の特徴

【求人広告編】

・毎月のように求人が出されている

→よくある特徴。退職者が多いという意味に他なりません。

 

・「若い人が多い職場です」「20代活躍中」

→社員はいても数年。そのため、社員を「どうせ辞めるんだろう」という色眼鏡で見て、使い捨てにすることが多い。

 

・数年後のキャリアアッププランが具体的に書かれていない

→私の場合は、「数年頑張れば航空業界の第一線で活躍できるよ」という甘い言葉に乗せられホイホイ入社してしまいました。今思うと、なんと抽象的であることか…「入社三年目の社員Aさんの一日」というスケジュール表に、今読んだだけでは訳が分からないほど難しい言葉が書かれているくらいでないと成長が期待できない。ちなみに私のいた会社での「第一線」は、「飛行機の、物理的に近くで働ける」という意味でしかなかった…ある意味、合っている…のか…?

 

・社員からのメッセージで「簡単なお仕事です」「入力できればいいです」などと堂々と言っている

→もう麻痺しています。それ言って恥ずかしくないんですか、プライドないんですか、という感じですね。「誰にでもできる簡単なお仕事です」と宣伝していいのは、高校生を対象にしたアルバイトだけですよ。

 

・「この会社のいいところ」とあげられた特徴が、なんかズレている

→私がいたブラック企業では、同じようなハンドリング会社が一つの空港で働いているため、「色々な会社の人と働き、色々な人と会える」と言っていましたが、明らかに苦し紛れです。だって会社自体、色々な人が集うもの。会社組織に所属しているというだけで、かなり色々な人と会えると思うのですが…

 

・「基本給●円」ではなく「月給●円」

→必ずしもこれがブラック企業の特徴というわけではないのですが、「月給20万円(内訳:基本給12万円+職能給8万円)」という悪い意味での開けてビックリ玉手箱の場合もある。

 

・社員の写真がなんとなく覇気がない

→特に女性が身だしなみに気を使っていない様子だったり、なんとなくあか抜けていない、生活に疲れたようなオーラが漂っていたら要注意。

 

・当たり前のことを福利厚生として書いている

→「福利厚生:ロッカー貸与」なんて、ロッカーない会社なんかあるか!?という感じです。それくらい絞り出さないと、何も書けないのです。

 

・新卒募集を2月や3月までしている

→根本的に人が入ってこず、次々と学生にお祈りされています。特にこの時期まで募集しているのは、内定者説明会などを経験して、何かしらのブラック臭を嗅ぎとった新卒に辞退された可能性も高い。

 

【口コミサイト編】

・誹謗中傷まみれ

→もちろん鵜呑みにするべきではないのですが、火のないところに煙は立ちません。また、嘘が書いてあったとしても、「そんな嘘を書いてやりたくなるくらいの、『何か』がある」ということでもあります。

 

・嘘では書けないくらい生々しいエピソードがある

パワハラばっかりで残業代も出なくて~」なんて、典型的な悪口ではなく「そんなことってあるの!?」と思えるような、普通の発想力では思いつかないようなことが書いてあったら真実の可能性が高いかもしれません。

 

【商業登記簿編】

・役員(代表取締役・取締役・監査役etc)が少ない、あるいは家族のみ

→典型的な同族会社です。豊かに意見を交換しながら会社を成長させるという考えがないため、「いつかいい方向に変わる」という期待ができない。今のままの経営が続く。

 

・本店登記が社長の自宅

→自宅を本店登記すると自宅の光熱費やローン等を経費で落とせます。そこまでして経費を削減したい=経営が苦しい会社、とも考えられます。